マニフェスト(産廃)の流れを勉強する

2月以降数社のエコアクション21の更新審査をさせていただいた。
その時に産業廃棄物管理票(マニフェスト)の管理について気になることがあった。

マニフェストは、産業廃棄物の排出事業者がそれぞれの委託処理後に、排出事業者が各業者から処理終了を記載したマニフェストを受取ることで、委託内容どおりに廃棄物が処理されたことを確認する。これによって、不適正な処理による環境汚染や社会問題となっている不法投棄を未然に防ぐことを目的にしている。
そのため産業廃棄物処理法では、排出事業者に以下のような義務を規定している。

委託基準を満たす義務
・排出事業者が産業廃棄物の処理を業者に委託する場合は、委託する業者と直接、書面で契約を結ぶこと。
・委託する業者は都道府県知事等の許可を受けていること。
・委託する内容が業者の許可内容とあっていること。
・業者が処理基準を満たしていること。

マニフェストの交付義務
・排出事業者が産業廃棄物の処理を業者に委託する場合は、マニフェストを交付すること。
・マニフェストは産業廃棄物を処理業者に引き渡すときに交付すること。
・マニフェストは産業廃棄物の種類ごと行き先ごとに交付すること。

マニフェスト確認義務
・B2票(運搬終了の報告),D票(処分終了の報告),E票(最終処分終了の報告)の送付を受けたときに,それぞれA票と照合し,運搬・処分終了を確認すること。
・引渡しから一定期間内に送付されない場合,処理状況を把握し,適切な措置を講じるとともに,都道府県知事に所定様式で報告すること。

マニフェスト保存義務
・B2票,D票,E票を送付を受けた日から5年間保存すること。


エコアクション21は小さな事業所様が多い関係か産業廃棄物管理票(マニフェスト)制度の内容をよく理解しておらず、悪意はないのだが無意識のうちに上記の排出事業者の義務を果たしていなという事例に出会った。
(1)マニフェストの委託契約を結ぼうと思って契約書を取り寄せたが書き方が分からずそのままになってしまった。
 → これは、産業廃棄物の委託契約をしようと思って頼んだら、処理業者が建設廃棄物副産物の委託契約書をおいていったので訳が分からなくなって放置してしまった、ということらしい。

(2)産業廃棄物処理業者が、その日に処分しますからといってA票~E票まで記載捺印したマニフェストを糊付けのまま置いていった。これでよいものと思って綴りこんである。
 → この例は2ケ所でみた、置いていった処分業者も違っていた。
  でも、こんなことはありえないのではないでしょうか? 中間処理まではその日のうち終了するということは理解できるが、E票は2次マニフェストが発行されるので、その日に処分されることは考えられない。
産業廃棄物処分業者が処理終了後E票を郵送していると面倒で金がかかるので、排出事業者が知らないことをいいことに、このようは処置をしてしまうのではないだろうか。

このような例は排出事業者が制度をよく理解していれば分かることですが、実務担当者はこのような教育を受ける機会がなく、知らないまま業務をこなしてしまう。
上司が教えればよいと思っても、上司もその辺のことは分からず関心も薄い。

このようなことは、小さな会社でならば、どこでも起きていそうなことなので説明しようと思った。
しかし、自分より専門的で分かりやすいサイトがあるのでこちらを見てもらった方が早い。紹介しますので一度見てください。

⇒ マニフェストA票~E票までの処理の流れ
   このサイトの中の「音声とアニメによる説明」が大変分かりやすいので、聞いてみてください。

⇒ 産業廃棄物処理委託契約書の手引き
   このサイトの「産廃を取り扱う方に」をクリックするとでてきます。

2007.03.10.22:04 | Permalink | Comments (0) | Track Backs (0) | b 環境法規制の解説

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